1-5.アイデアソン後のプロセスを 支える共創の方法論
学びの技法を取り入れる
リフレクション
内省の意。人材育成領域では、個人が日々の業務や現場からいったん離れ、自分の積んだ経験を「振り返る」ことを指す。過去に起こった出来事の真意を探り、その経験における自分のあり方を見つめ直すことで、今後同じような状況に直面したときによりよく対処するための「知」を見出そうとする方法論。 (日本の人事部「人事労務用語辞典」より一部改変)
リフレクションによる対話とは、
·経験を基に、相互に内省をする行為である
·互いの経験を「知」に変える行為である
·互いの問いかけによって、個々の経験が持つ意味を深く考える行為である
経験学習サイクルを入れてみる
■経験学習···知識とは区別したトレーニングとして「経験から学ぶプロセス=経験学習サイクル」を回す。具体的な経験をじっくり振り返り、次の経験に活かせるように意味づけ(抽象概念化)する。
①具体的経験
新しい経験に関わることへの開放性や自発性
②省察的観察
これらの新しい経験をさまざまな視座·視点から見ることのできる観察と振り返りの能力
③抽象的概念化
この経験から統合的な考えや概念を生み出すことのできる分析的能力
④実践的試み
これらの新しい考えや概念を実際の実践に使うことのできる決断や問題解決のスキル
【出典】 David Kolb 1971「経験学習」
事業創造のトレンドと背景
オープンイノベーション2.0の台頭
生活者を巻き込み、都市や社会構造そのものを変革することを特徴とするイノベーション2.0はオープンのレベルを更に拡張し、有機的につながる共創のエコシステムのモデルとなる。
Society5.0によるデジタル技術の活用
第5期科学技術基本計画に於て、我が国の目指すべき未来社会の姿として提唱された「ソサエティ5.0」では、人間中心の社会の実現のために、多様な人々の創造(想像)力による課題解決·価値創造の必要性が説かれている。
※Society 5.0とは
サイバー空間(仮想空間)とフィジカル空間(現実空間)を高度に融合させたシステムにより、経済発展と社会的課題の解決を両立する、人間中心の社会(Society)狩猟社会(Society 1.0)、農耕社会(Society 2.0)、工業社会(Society 3.0)、情報社会(Society 4.0)に続く、新たな社会を指すもので、第5期科学技術基本計画において我が国が目指すべき未来社会の姿として初めて提唱されました。
課題発見の手段としてのデザイン思考
成熟した市場やグローバルな市場に向き合うには、従来のプロダクトアウト型&仮説検証型のアプローチでは、開発すべき課題が見えず、アウトプットが受け入れられない危惧がある中でデザイン思考のメソッドが企業で展開されている。生活者の顕在&潜在欲求を観ることに重きが置かれている。
共創の関係値をつくりあげる
コレクティブインパクトの設計
個々の取り組みでは解決できなかった社会課題に対して、立場の異なる組織(行政、企業、NPO、財団、各種団体など)が、組織の壁を越えてお互いの強みを出し合い解決を試みる手法